忘れないうちにと思い今回の家族旅行のことをかいてみます。以前住んでいたスイスのジュネーブにいってきました。今夏ヨーロッパで猛威を振るっていた熱波は既に去り、夏から秋へと移り変わる爽やかな気候でした。以前住んでいたアパートの周りや思い出の場所を歩くと、嬉しいことにその頃と同じ風景がそこにあり、顔見知りの人達が声をかけてくれました。違うのは自分たちだけがそこから抜け落ち、遠い日本という国で別の生活をしているということでした・・・・。幾度となく目頭が熱くなり、なんとも感傷的な旅となりました。もし、その風景が大きく変質していたとしたら、そんな感情は湧いてこなかったと思います。日本の都会では風景や街の景観は誰にも尊重されず哀れな姿に変わり果てた川のように無残なことになっているのが残念です。
今回利用したタイ航空は関空からのコネクションがとても良く、行きも帰りもバンコックで1時間少々の乗り換時間で済みました。ところで、近頃のエコノミークラスの食事内容は悲惨なことになっていますよね。年々「鳥の餌」状態(注1)に近づいていて、いっそのこと有料にして各ゲートに弁当コーナーなんかを設け、乗客は思い思いの食事を手に搭乗するというほうが良いのでは?スチュワーデスさん(今はフライトアテンダンスですね)の顔からはとんと笑顔が少なくなり、美人ほどツンツンしたサービスでこちらが恐縮するほど。そんななか一つだけ収穫がありました。機内音楽のClassic Musicの中に「Long
Journey」という曲があり、繰り返し聞いているうち耳から離れなくなってしまいました。情緒に溢れたメロディーに、一中年旅行者はアジアへの旅へと誘い込まれてしまいました。
赤と白のワインを両方頼んで嫌な顔をされ、食事のスピードが遅いと呆れられてもこの極上の音楽と赤白ワインを両手に狭い機内の「天上の楽園」で幸せな時間を満喫する店主でした。ネットでこの曲を探しているのですがタイトルは同じでも別の曲しか見つからず悶々としています。どなたかご所有でしたら譲っていただけませんでしょうか。 店主
注1:タイ航空に限った事ではないですが、アジア系航空会社の食事内容は他と比べてとても良かったのです。シャンペン(スパークリングワイン)も無料でした。