
(ジャワ島中部ジョグジャカルタ郊外にある古代ヒンドゥ教のプランバナン遺跡)
昔々、ジャワの島の王国にロロ・ジョングランというそれはそれは美しい王女様がおったそうな。ところがある日、父王が隣国との戦で命を失い王女は宿敵の将軍に結婚を迫られてしまう。
嘆き悲しむ王女はこのイヤな男から逃れようと、「一晩で千体の石像神(寺院)を造ってくれたらアナタに嫁ぎましょう」と無理難題をふっかけたのでした。(ジョーシキ的に考えて無理ですよね!)
ところがこの男、スーパーパワーの持ち主で恐ろしいスピードで夜が明ける前にナント999体の石像を造ってしまったのでした・・・。
これを知った王女様、「ヒエ〜これはイケナイ!」とばかりに待女と計り、ボケた鶏をけしたて「コケコッコ〜」と鳴かせて一方的に時間切れを宣告したのでした。 フー ヤレヤレ (=^_^;=)
「あと1体で完成だったのにグヤジー」 と、将軍は我が身の不幸と武運のつたなさを嘆き悲しんだという。 メデタシ メデタシ (=^0^=)/♪
ところが、話はこれで終わりません。後でこれが王女の策略だったことを知った男は、怒り心頭に達し恋焦がれる王女を魔力で千体目の石像にしてしまったのでした。
元も子も無いと思うのですが・・・。(T◇T)

左の写真が石にされてしまった王女ロロ・ジョングラン。女神ドゥルガの化身と言われ、プランバナン遺跡で一番の人気者です。ドゥルガはあの恐ろしいぶち壊しの神様「シヴァ神」の奥様で、牛の尻尾を引っぱったり隣のサル男の髪を鷲づかみにするなど逞しくもあり妖艶な姿をしておられる。一説には魔女とも言われているのですが・・・。
その化身である石像のスネからお腹にかけて、参拝客に撫で摩られたためか黒光りしていて、あろう事かその上の恐れ多い部分までもピッカピカになってるではありませんか!
怒れるシヴァ神の奥様に対し、男性参拝客がそんなことをしたらどんな災難が振りかかることか恐ろしいことです・・・。(南無阿弥陀仏)
おそらく、この外見の美しい女神様の容姿にあやかろうという「異教徒にして美容至上主義者」の同性参拝客の方々の仕業ではないかと睨んでます。
九百九十九の数にちなんだ昔話は我が国でも「牛若丸と弁慶」や「石段を組む鬼」の話など有名ですね。ところが、あちらの国では「ハイ、参りました。」とは事が収まらず、「無理」には「難題」、「謀略」には「魔術」と延々と戦いを繰り返し、終いにどっちが悪いのか解らなくなってしまうところがスゴイ!
そうです!最後に勝つのは善悪を超越した、洞察力と執着心ではないでしょうか?
イヤイヤそうではなく、不死身の神様同士が戦うのだから未来永劫、世界の終焉までただ戦いあるのみか・・・?。
次回は、いいいよ古代仏教遺跡のボロブドール探検(観光)紀行デ〜ス!