そこは、秀峰バトウカルー山の南山麓にあり、近年ユネスコ世界遺産に登録されたジャティルイの直ぐ隣のムンドック村にあった。谷川に沿って温泉の湧く井戸が点在しているが、特に湯煙の昇っている様子はない。近くの谷間に温泉浴場の施設があり、既に営業しているようだ。お客さんの姿はほとんど見かけないので「隠者の湯」といった感じだ。村の入り口にはムンドック温泉という看板があった。
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バリ島は日本と同じ火山島で、小さい島ながら富士山を思わせる霊峰アグン山(3,031メートル)がドーンと聳えている。島内には数ヶ所温泉の出る場所が点在していて、温泉好きの店主はこれまで3ヶ所ほど湯に浸かりに行ったのだが、これが何ともヌルイ。プールのように広い浴場があってそれはそれで良いのだが、せっかく熱いお湯が湧き出てくるのに、そこにわざわざ清水を流し込んでヌルイ湯に変えてしまっている。文化、風習の違いとはいえ誠に残念・・・。そのまま囲って熱〜い浴槽を作って欲しいものだ。欲を言えばその隣にひんやりとした水風呂を配置していただけば尚有難い。
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数年前に、高名なバリ島の画家ブディアナ画伯が島内で温泉の出る土地を購入したと聞き、どんな場所にあるのかずう〜っと気になっていた。10年ほど前に画伯が大阪に訪れた際、ドライバーとなって京都を案内し、その帰りに琵琶湖湖畔の銭湯に一緒入ったことを思い出す。画伯のご希望で「温泉なるもの」を経験してみたいとのことだったのだが、生憎適当な場所が見つからず、スパー温泉(銭湯)にご案内したのだった。以来、画伯は日本を訪れる度に必ず「温泉」を所望する立派な温泉ファンになられたと聞いている。特に好きな場所は箱根温泉とのことだった。
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今回は画伯の道案内で、店主の運転する車で一路バリ島の温泉探検へと出発した。運転すること1時間半、そろそろ田舎道ドライブにも疲れてきたころに目的地に到着。車から降りると画伯の知り合いの農夫が待っていて、直ぐにその場所へと案内してくれた。田んぼ道を歩くこと10分くらいで源泉の沸く谷川の畔に辿り着いた。確かに地中から滾々と温水が湧き出ている。湯溜まりに手を浸してみると、少しの間ならよいが、長くは手を浸すことが出来ないくらいの温度だ。ウ〜ン、これなら立派に温泉として楽しめる!しかしながら、それにしてもここは暑い。隣に冷たい水が流れていて、そちらに手を浸らせると気持ちがいい。温泉と冷泉どちら?と訊かれたら冷泉を選んでしまいそうだ。(笑) |
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源泉は、無色、無臭で透き通っている。泉の周りが赤茶けているのは含まれている鉄分のせいか?湧水量は意外と豊富で、あっという間にバケツが一杯になる程度。(説明不足?)これなら「源泉掛流し」OKと確信。この辺は有機野菜栽培の農家が多いらしく、画伯の友人宅に寄ってお米、野菜、バナナなど車のトランク一杯のお土産を積んで家路に着いたのだった。 ヤレヤレ・・・ (^O^)/
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