バティック(batik)とは? 日本ではジャワ更紗として知られインドが発祥地と言われています。インドネシアに伝わったのは17世紀頃のことで、その後ジャワ島中部の王侯貴族が愛用するようになりデザインや技術が向上しました。ロウケツ染とも呼ばれ、溶けたロウを布に染み込ませ防染し、その後に数種類の染料で着色し、最後にお湯で布を洗ってロウを洗い流し完成です。色の数だけこの作業を繰り返し行い、やり直しのきかない緻密で神経を使う作業は熟練した職人の世界。又,常に火を扱うため灼熱の土地での作業は想像以上に大変です。
制作方法や特徴による分類。 バティック・トゥリス 主に女性が担当した手描きでロウを模様を付ける手法。チャンティと呼ばれる急須のような形をした銅製のロウ壺を使い、布の上に丁重に線引きして下絵を描きます。ロウを浸す位置、腺の強弱、染色技術は熟練した職人技を要する作業です。 シルクや上質な木綿の上に染色され、高額な布は本来この種類のものに限られます。 当店で販売している作品は全てこの製法で製作されたものです。
バティック・チャップ 主に男性の仕事として行われた型押しのチャップと呼ばれる技法で、真鍮製のスタンプ版で加熱ロウを布の上に沁み込ませプレスします。連続模様や縁模様などに多く使われる。 バティック・コンビナシ トゥリスとチャップの組み合わせで、スタンプで押した模様の一部に細かな点や線を手描きで加える技法です。 バティック・チュタク 全工程を機械で行うもので、布の裏面は線が抜けていたり彩色もかすれていたりする安価のものが多い。